学生のうちに、社会人として働く経験を積んでおきたいと思っている方も多いと思います。しかし、「長期インターンに挑戦してみたいけどどんな基準で探すの?」「長期インターンをやるメリットとデメリットってなに?」と、様々な疑問をお持ちかと思います。
本記事では、大学2年生の10月から有給の長期インターンシップをはじめた筆者が長期インターンに関する様々な疑問にお答えします。これから長期インターンに挑戦したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
筆者の長期インターン歴と働き方
まず、筆者のプロフィールについて簡単にご紹介します。
- 出身大学:首都圏の国公立大学
- 長期インターン開始時期:大学2年10月
- 勤務体系:1日5時間×週2回以上
- 業種:SEO特化のコンテンツマーケター(未経験スタート)
大学卒業まで継続勤務で、大学在学中に約2年半勤務した経歴になります。このような経歴を持つ筆者が、長期インターンについて詳細に解説していきます。
そもそも長期インターンとは?短期との違いや就活との関係性
そもそも、「インターンシップ」とは、学生が在学中に、一定期間実際に企業で働き、就業体験をすることを意味しています。しかし、このインターンシップには、複数の種類が存在します。
有給の長期インターンとは
本記事で私が取り上げる「長期インターンシップ」は、長期間企業の一員として働くことを前提とした有給のインターンです。私が所属するインターン先は、最低3か月の勤務が条件となっていました(会社によって異なります)。いわばアルバイトのようなものですが、社会人の方と一緒に働くため、業務内容が一般的なアルバイトと比べて高度であり、専門的な内容になります。
長期インターンの中でも、大学卒業後、長期インターン先に就職することを前提とした長期インターンと就職を前提としない長期インターンがあります。筆者は、後者の就職先は別の会社になる形態です。長期インターンを探す際には、自分はどちらの長期インターンで働きたいのか意識して選択しましょう。
就職活動の短期インターンとは
また、就職活動を進めていくと「インターン」という言葉をよく耳にするようになります。就職活動上で使うインターンの多くは、「短期のインターン」に該当しますが、短期インターンとは言わずにインターンと称することが多いです。具体的には、1日~5日で完結するもので、職業体験や選考の一環を目的として行われます。また、就職活動上の短期のインターンは、有給ではないことが一般的です。
自分の条件に合う長期インターンの探し方
長期インターンをどうやって探したらいいか悩んでいる方も多いと思います。私は、ゼロワンインターンというサイトを使って、長期インターンを探しました。
探し方はアルバイトを探す時と同様で、勤務地や希望の業種・職種で検索します。勤務地は、自宅か大学から行きやすい場所だと、通い続けるハードルが下がります。また、勤務時間については、週何時間が条件なのか、テスト期間や就職活動時には柔軟にスケジュール変更に対応してくれるかを確認すると良いでしょう。筆者自身、2年以上勤務し続けることができているのは、インターン先が柔軟に日程調整に応じてくれることが大きいです。
学生のうちだと、どのような職種があるのか分からないことが多いです。そのため、まずはどのような職種があるのかリサーチすることもおすすめです。自分の将来の選択肢を狭めないためにも、重要なステップです。
また、自分にはどういう職種が向いているのか気になる方は、就活生が就職活動を始めた頃に行う適性診断をやってみるのがおすすめです。ネットで「適正診断」と調べると、たくさんのサイトが出てきます。適性診断をすることで、自分の性格や特徴に適した職種などが分かります。
学業との両立ができるかに注意して探そう
長期インターンの大きな懸念点として、大学での学業との両立が挙げられます。
長期インターンは、週に2回あるいは3回以上の出勤を条件としている会社が多いです。通常のアルバイトと異なり、長期インターンでは、学生に対して長期間にわたり会社で働いてもらうことで、会社の戦力になってほしいと考えています。そのため、アルバイトよりも比較的出勤時間が長く求められることも多いです。
長期インターンを就職活動を有利に進めるために挑戦したいと考えている方も多いでしょう。就職活動は、早い方で大学3年生からスタートします。その場合、長期インターンは大学1・2年生のうちに経験したいと考えるばずです。しかし、大学1・2年生のうちは、必修が多い時期でもあり、時間割に空きコマや全休がないと、長期インターンに参加するのは難しいでしょう。
就職活動を有利に進めるために、学業をおろそかにして長期インターンに参加しても、単位を落としてしまったり、単位を落としたことで、就職活動で忙しい時期に授業に出席しなければならなくなるなど、本末転倒の結果になってしまいます。
長期インターンに挑戦したいと考えている場合は、将来を見据えた履修計画を組み、学業と両立できるように、行動することが大切です。
筆者は、大学1年生の時から在学中に長期インターンに挑戦したいと考えていたので、1年生の時に4年間の履修計画を組み、準備を進めていました。具体的には、2年生後期から長期インターンを始められるよう、2年後期に全休ができるように履修計画を立て、落単しないよう、学業に取り組んでいました。

長期インターンを経験して得られたこと
次に、長期インターンを継続したことで得ることができた学びやスキルについて紹介します。
社会人の基礎である「報連相(ほうれんそう)」が経験として身につく
社会人の基礎基本と言われている「報連相(ほうれんそう)」をご存知でしょうか。報連相とは、報告・連絡・相談の略称です。
「そもそも何を具体的に報連相したらいいのか」「なぜ報連相した方がいいのか」いざ社会人になり、報連相が重要なことは分かっていても、意外と行動に移せていないケースは多いのです。しかし、筆者は長期インターンを経験している中で報連相がなぜ重要なのか経験を基に理解することができました。
インターンを始めた当初は、目の前にあるタスクに精一杯で、会社全体の仕事の流れについて理解することができていませんでした。しかし、勤務日数が長くなるにつれて、自分が担当している業務の位置づけが分かるようになり、自分のタスクの影響範囲を把握することができました。
すると、自分の仕事が遅れてしまうと他の社員さんや会社全体にどのような影響が生じるのか、今後の業務のことを考えると自分はどのようなことをすべきなのかについて考えられるようになります。会社全体での仕事の流れがスムーズになるよう、報告・連絡・相談は必須であると学ぶことができました。実際、自分が少しでも疑問に思ったことが意外と後々問題になることもあると経験したため、気になったことはすぐに相談する、進捗は必ず報告・連絡する習慣が経験ベースで身につきました。
タスク管理の方法などPCスキルを学ぶことができる
会社では、Googleのスプレッドシートを用いてタスク管理をしています。個人としての仕事の効率性向上のためにも、他のインターン生や社員さんとの情報共有のためにも、タスク管理のスキルは重要であると感じています。
特に、スプレッドシートを使った具体的なタスク表の構成や使い方を学ぶことができた点がメリットだと思っています。それぞれの企業のタスク管理方法を知る機会はそう多くはないと思うので、自分の知識としてため込むことができました。
また、業務では、PCを使用しているため、ショートカットキーやWord、Excelの各種機能などのPCスキルを多面的に向上させることができました。大学でもPCは使っていますが、レポートの執筆やPowerPointでのスライド作成ができる程度の知識しかありませんでした。しかし、実務ベースでの経験を通じて、実用的なPCスキルを学ぶことができました。また、タイピングも上達していったと思います。
業務に関する専門的な知識・スキルが身につく
長期インターンを通じて得られた最も大きなこととして、実務に基づく専門的な知識・スキルが身についたことが挙げられます。
先述した報告・連絡・相談の大切さやPCスキルは、ほとんどの長期インターンで共通して得られる力だと思います。しかし、得られる専門的なスキルは、どんな職種・業種のインターンに参加するかによって異なります。
筆者は、SEO対策に特化したコンテンツ作成の幅広い業務を担当しています。実際、この記事を執筆し、みなさんにお届けすることができているのも、インターンでの経験を活かして、本サイトを立ち上げたからです。
長期インターンの経験によって得られた専門的な知識は、様々な場面で活躍します。例えば、就職活動では、自分の持っているスキルや実績を経験ベースに伝えることができます。在学中に一足先に社会人経験を積んでいるという点で、周囲と差別化することができるでしょう。また、社会人になった時の副業としての職種に長期インターンの経験が活きることも多いです。
長期インターンで経験した職種と同じ職種を社会人としての仕事に選んだ場合、経験の差から、周囲よりも幅広い知識を持った状態で社会人としてのスタートをきることができます。また、インターンの職種と就職先の職種が異なる場合でも、インターンの職種と就職先の職種とで二足のわらじを履いている状態になることができます。長期インターンを通じた社会人経験は、非常に大きいものであると筆者は考えています。
自己成長につながる影響を周囲から受けることができる
長期インターンを始めることで、自分にとって新しいコミュニティができることになります。特に一緒に働くインターン生については、同じく長期インターンに挑戦している意識の高い仲間であることが多いです。普段の大学生活や部活、サークル、アルバイトの仲間とは違った影響を受けられるかもしれません。
また、インターン先に先輩がいる場合、就職活動の相談に乗ってもらえたり、選考に関する情報を教えてもらえたりします。身近に将来のことについて相談できる仲間がいることは、とても大きな恩恵だと思います。
インターン生だけではなく、社員さんとの交流を通じて、社会人視点でのアドバイスをもらうことができます。自分より、人生経験の豊富な方たちと日常から接することができる環境があることで、「もっと成長したい」「将来こんな社会人になりたい」といった良い影響を受けることができるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、筆者の体験に基づいて、長期インターンの基礎情報や探し方、挑戦したメリット・学んだことについて解説しました。これから長期インターンをやってみようか悩んでいる方の背中を少しでも後押しできたら幸いです。長期インターンをはじめて、学生のうちから社会人スキルや専門的な知識を身に着けてみましょう!
